決死の阿蘇豪雨。

いい天気だ。
阿蘇の外輪山?に囲まれるようにある熊本空港。
数年前の少年院バイクツアー時、大分から熊本へ抜ける阿蘇越えの道で遭難しかけたことがある。
途中から豪雨となりあえなく我がSR400“銀次郎”は撃沈。
阿蘇懐の溶岩と青草の荒野に取り残された。
銀次郎の隣にギターを背負った俺が雨に打たれてポツンと立っている。
まったく人気もなく車さえ通過しない。
いるのはこちらの動揺をよそに、呑気に草を頬張る“馬”だけ…
マジ、泣きがはいった。
チクショー!このままだと熊本の施設に間に合わん!
銀次郎を押しながら叫けぶ!
エンジンかけるためにキックを何度も試みた。
何十回とキックを入れ、やっとのことボンっと廻った。
雨でエアフィルターに水が入り酸欠状態になりながらも息を吹き返す銀次郎。
だが、100mも走るとまた止まってしまう。
止まったらまたエンジンが廻るまでキックする。
それを何十回も繰り返す。
ブーツの底が穴の開くほど蹴りまくり、峠を越えて遠くにコンビニの灯りが見えたときは、本気で手を合わせて合掌した。
あーコンビニありがてぇー!
熊本市街地に入ると雨も小降りになり、銀次郎も元気を回復した。
施設には遅れたものの、コンサートはキチンとやり遂げた。
ケツのびしょ濡れ具合を女子に笑われたが…
この遭難未遂以来、ツアー中の雨には慎重に対処するようになったのと、豪雨で立ちんぼ状態の時に出くわした“馬”があまりに呑気に草食っていたのが気に入らなかった為、死ぬほど“馬刺”を喰ってやった、と言うお話。
もちろん、夕べも主催者の計らいで“馬刺&ちゃんこ”をいただきモッコス。



